かすみがうらとつくば、どちらがしんどかった？(00/12/9)

つくばマラソン終了後、まわりの様子をきくと、しんどかったという声が
結構多かったのですが、実際のところどうなのでしょうか？

ということで、ちょっとデータを調べてみました。
（だからどうだという話ではありません。ちょっとしたお遊びです）
データはRUNNETの「大会結果」から2000かすみがうらマラソン(4/16開催)と
2000つくばマラソン(11/26開催)の結果をダウンロードしました。
二つのマラソンを両方とも完走された方が1166名でした。

まず、簡単なサマリーです。

　　　　　　　　　　　　　　　かすみがうら　　　　　　　　つくば
開催日　　　　　　　　　　　２０００／４／１６　　　　　２０００／１１／２６
スタート時の気象条件
　気温　　　　　　　　　　　　１１度　　　　　　　　　　　１５．４度
　湿度　　　　　　　　　　　　６２％　　　　　　　　　　　６０％
　風　　　　　　　　　　　　　北２ｍ　　　　　　　　　　　北１ｍ
　天候　　　　　　　　　　　　くもり　　　　　　　　　　　晴れ
（以下両方の完走者についてのみ）
　全体　１１６６名　　　　　　６９５名　　　　　　　　　　４７１名
　男子　１０４０名　　　　　　６２３名　　　　　　　　　　４１７名　　
　女子　　１２６名　　　　　　　７２名　　　　　　　　　　　５４名　　　　
平均タイム
　全体　　　　　　　　　　　　3:57:44　　　　　　　　　　4:02:26　　（約５分の差）
　男子　　　　　　　　　　　　3:56:23　　　　　　　　　　4:01:21
　女子　　　　　　　　　　　　4:05:01　　　　　　　　　　4:07:21
タイム差
　最小　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　１秒
　最大　　　　　　　　　　　　　　　　　　２時間１８分４８秒

というわけで、つくばの方が若干コンディション的にはしんどかった、
ということになります。やはり気温が高めだったことが一番の要因では
ないかと思いますが、反面その割には大きな差がないとも言えます。

ここからはタイム差の分布を調べた結果です。


図１は、かすみがうらを基準とした、つくばとのタイム差を、かすみがうら
のタイムに対して表示したものです。中央のゼロを境に、上側は、かすみがうら
の方が速かった人を、下側はつくばの方が速かった人をそれぞれ表します。
何となくかすみがうらの方がよさそうだということが分かります。それから
３時間２０分ぐらいまでは、いずれにせよタイム差２０分以内におさまっているのに
対し、これより遅いレベルになると、タイム差のばらつきが大きくなっている
ことがわかります。この辺がタイム（というか走力）の安定度の目安ということ
でしょうか。


次に図２に、タイム差を５分きざみで区分して、分布を調べた結果を示します。
右側は、かすみがうらの方が速かった人を、左側はつくばの方が速かった人を
それぞれ表します。これで見ると明らかに、かすみがうらの方が速かった人が
多いことが分かります。図３に、同じ分布を男子について調べた結果を、図４に
女子について調べた結果を示します。これで見ると、男子の方が女子に比べて
かすみがうらの方が速い人が多いことが分かります。女性の方が暑さに対する
耐力があるということでしょうか。



しかしながら、なんだかんだと云っても、タイム差が５分以内の人が２８３名
１０分以内の人が５１４名ということで、意外にばらつきが少ないものだということも
言えます。

結論：（やや強引）
・つくばのタイムがかすみがうらのタイムよりよかった人
　気温の高さにめげず、がんばりました。実力は向上しています。
・つくばのタイムがかすみがうらのタイムよりも悪かったが、差が５分以内の人
　気温差を考慮すると、ほぼ等価です。安定度は抜群。
・つくばのタイムがかすみがうらのタイムよりも５分以上悪かった人
　気温差はいいわけになりません。次回がんばりましょう


注１：二つの大会のタイム差が１時間以上あるケースについては
　一応参加者名簿で確認しました。年令と居住地が一致すれば、
　同一人物と見なしています。それ以下までチェックするのは大変なので
　やっていません。従って、同姓同名の別人を比較しているケースも
　あるかもしれません）
注２：個々人の状態−体調、トレーニングの度合い等々−には当然差があり、
　単純な比較ができないことは十分承知していますが、母集団が千人にも
　なれば、全体としてはそのばらつきが解消され、コースの難易度や気象条件
　の違いによる差が見えてくる、という仮定の上での話です。